卓話概要

2023年09月19日(第1833回)
山の手東グループガバナー補佐
尾関勇氏

宮崎年度の方針と数字で知る現在のロータリー

★「世界に希望を生み出そう」
 本年度のゴードン R. マッキナリーRI会長のテーマは「世界に希望を生み出そう」です。
 RI会長のビジョンの中で、「ロータリーの仲間になりたいと思うすべての人、世界で良いことをしたいと願うすべての人が、それぞれに合った方法で参加」というのがポイントです。
 また、強調事項の中で特に、「メンタルヘルス」を挙げられているのが特徴です。

★「行動しなけりゃ意味ないね!!」
 2750地区は宮崎陽市郎ガバナーです。
 「行動しなけりゃ意味ないね!!」というテーマは、ジャズの名曲、デューク・エリントンの「スウィングしなけりゃ意味ないね」からとったものです。ガバナーは学生のときに、プロのジャズドラマーを目指していらっしゃったことがあるからです。
 宮崎ガバナーはロードバイクもされていて、北海道の宗谷岬から鹿児島の佐多岬まで、約2,750kmを24日間で完走されています。その間ポリオ根絶のための寄付を1,000万円以上集められました。
 ガバナーのテーマでは特に、冨田会長もおっしゃっていますが、「DEI(多様性・公平性・包摂性)」を推進して、インパクトのある奉仕活動を推奨されています。
 今年は特に、「DEI & B(Belonging:帰属意識)」、居心地の良いクラブを目指しましょう、ということを推奨されています。RI会長も、「会員増強も大事ですが、居心地の良いクラブが伝統あるロータリーには必要だ」とおっしゃっています。
 ポール・ハリスが言っています。
 「ロータリーは絶えず進歩しなければならず、時には革命的で…」
 「世界は絶えず変化している。私たちは世界とともに変化する心構えがなければなりません。歴史は何度も書き換えられる」
 これは今も同じような状況なのかなと思います。
 1974-75年度のRI会長だったウィリアム・ロビンズさんは言っています。
 「ロータリーの第一の仕事は、人をつくること、そして社会に送り出すこと」
 金品を社会に寄贈して奉仕するのは、他にもいろいろな団体がありますが、それがロータリーの本義ではない。奉仕する人を育成して、社会に寄贈するのがロータリーの仕事である、ということです。
 さて、RIおよび地区で「危機管理委員会」というのが立ち上がりましたが、西南RCさんでもいち早く委員会を設置されました。これは自然災害などもあるのですが、米山の学生や多くの男女が混在するロータリアンの中で、成人ハラスメントの問題として、とても重要なことです。このことをぜひ覚えておいていただきたいと思います。

★数字で知る現在のロータリー
 いま世界には524地区(36,997クラブ)に118万名のロータリー会員がいます。日本には34地区(2,206クラブ)に83,923名、2750地区(98クラブ)に4,564名、山の手東グルーブ(11クラブ)には622名の会員がいます。
 地区ではこれを5,000名に、RIでは130万名にしたいと言っています。
 なお、地区にはPBG(パシフィック・ベイスン・グループ)があり、272名の会員がいます。山の手東グループは、PBGの9クラブのうち最大の、タモンベイ・ロータリークラブと姉妹関係にあります。
 2750地区で、会員数のいちばん多いのは日本橋RCが200名に伸ばされ、南RC、中央RC、銀座RCも数名増やされています。
 山の手東グループでは、西RCがいちばん多く178名となっています。西RCさんも150名ぐらいだったときから、ここまで10年ぐらいかけて回復されてきています。会員が増えて定着するには、やはり5~10年ぐらいかかるようです。
 会員の男女比率は、地区は女性比率が13%、山の手東グループは20%です。日本の中では非常に高い比率となっています。世界全体では26%が女性です。昨年はカナダのジェニファー・ジョーンズ会長が、女性初のRI会長となられました。来年度もアメリカの女性がRI会長になられる予定です。

★寄付について
 ロータリー財団の寄付は、年次基金が36%、ポリオプラス基金が39%となっており、多額の資金をお預かりしています。そのうち何に使われたかというと、やはりポリオプラスが42%で最大の数字になっています。
 グローバル補助金については、「疾病との戦い」が56%、そして「水と衛生」「環境の保護」と続いています。

★ロータリーのイメージ
 一般の方々に対するアンケートによると、著名な社会奉仕団体の中では、ロータリーはユニセフ、ライオンズクラブに次いで3番目の認知度でした。ただ、ロータリーは敷居が高い、お金持ちの人しか入っていない、男性しかいない、などといったイメージがあることが分かりました。皆様の奉仕プロジェクトを通じて、地域においても、このような垣根をぜひ取り払っていただければ有難いと思います。

★チャレンジャーよりゲームチェンジャー
 今年の11クラブの会長さんには、「チャレンジャー」というより「ゲームチェンジャー」の方が多いような気がします。何でも新しくするというよりは、少し流れを変えてみるというやり方です。心から期待したいと思っております。