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★家庭菜園を始めたきっかけ
私が家庭菜園を始めたきっかけをお話しします。
高校時代はよく、土曜日の晩から夜行列車で、山梨や長野方面にハイキングに行っていました。途中、色のきれいなさまざまな花や木に出会いました。その花や木を自分の家に持ち帰って植えてみたのですが、花や実が全然つかないのにショックを受けました。
また高校時代に、新しい農業を提唱したロシアのミチューリン博士の論文を読んで、非常に興味を持ちました。たとえば、小麦を冷蔵庫に入れた後、温泉に浸けて、それを畑に蒔く、そうすることで通常より短期間で麦を蒔くことができる、というような考え方です。
また、野菜のタネは90%以上が外国製です。それはなぜだろう、ということに興味を持ったのも、私が家庭菜園を始めた理由です。
★30種類の野菜と果樹を栽培
現在栽培している主な野菜と果樹は次のようなものです。約30種類ぐらい作っています。
春/小松菜、水菜、レタス、インゲン、空心菜、レモン
夏/トマト、きゅうり、なす、ゴーヤ、カボチャ
秋/ジャガイモ、キャベツ、白菜、里芋、キンカン
冬/ほうれん草、柿、みかん
ジャガイモの花は、なすの花とそっくりです。この2つは、なす科という親戚の野菜だからです。
野菜の花は、ほとんどが黄色です。昆虫学者によると、黄色の花は昆虫に見分けがつくようです。
★3大肥料
3大肥料は、「窒素」「リン」「カリウム」です。それぞれ次のような植物の成長を担っています。
*窒素/葉・茎
*リン/開花・結実
*カリウム/根の伸張
たとえば、大根に窒素をやり過ぎると、葉っぱばかり大きくなって、大根そのものは大きくなりません。またリンが少ないと、なすやきゅうりが育ちません。
つまり、野菜によってバランスよく肥料を施さないと、うまく育たないということになります。
★果樹のオスとメス
樹木に、オスとメスがあることはご存じだと思います。
神宮外苑や杉並区の街路樹にイチョウ並木がありますが、あれは全部オスです。間違えてオスの中にメスを植えてしまうと、ぎんなんができて、匂って後始末が大変になります。
キウイフルーツにもオスとメスがあります。両方を同じ場所に植えないと果実が成りません。
なおブルーベリーやオリーブにはオス・メスはありませんが、実を成らすためには、異なる品種を混植する必要があります。
ところで、カボチャにはオスの花とメスの花がありますが、受粉の時期が非常に難しいです。朝の7時までに受粉をさせないと、実が大きくなりません。受粉能力が朝の7時くらいまでしか無いからです。
最近、農薬などの関係で、蜂が非常に少なくなっていて、人間が受粉させてやることが必要になっています。
★害虫たち
野菜を作っていると、害虫がたくさん出てきます。私の菜園では農薬や殺虫剤を使っていないので、虫の天国になっています。
野菜につく虫には、主に以下のようなものがいます。
葉/アゲハ、モンシロ幼虫、ムクドリ、エカキムシ、ヨトウ虫
根/根切虫
枝/アブラ虫
芽/ダンゴ虫(特に枝豆、インゲンの芽を好む)、シンクイムシ
私はこうした害虫と毎日戦っています。
★連作障害
「連作障害」という言葉を聞いたことがあると思います。同じ種類の野菜を、毎年同じ畑で作ろうとしても、野菜が育ちません。たとえば、なす科のなすは、一度作ると次は5~7年、間を置かないとできません。
こうした連作障害を避けるために、なす科 ⇒ ひるがお科 ⇒ まめ科 ⇒ うり科、というように、毎年ローテーションを組んで野菜を作るようにします。
市民農園などでは、前に借りていた人がどんな野菜を作っていたのか分かりませんので、連作障害が出ることがあります。
ただし、ミチューリン博士も言っていましたが、さし木やつぎ木をすると、連作障害を防ぐことができます。
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私は長年、試行錯誤をしながら野菜作りに取り組んでいますが、まだまだ分からないことがたくさんあります。これからもいろいろ研究をしながらやっていきたいと思っています。