卓話概要

2023年03月07日(第1814回)
シニア・アンサンブル・ワグネル代表
金澤洋氏

The Violin

★ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ
 1947年に父親がバイオリンを買ってくれました。当時住んでいた逗子にバイオリンの先生がいて、それでバイオリンのレッスンを始めることになりました。
  1960年に慶應義塾大学に入学、伝統ある「ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ」に入団し、在学中はずっとそこで演奏していました。

★第一勧銀管弦楽団
  1964年に渋沢栄一さんが作った旧第一銀行に入行しました。そこに一橋大学のオーケストラ出身の後輩が2人いました。彼らが中心になってブラスバンドを作りたいということで、銀行に掛け合ったところ、すぐにOKが出て楽器をすべて銀行が購入してくれたのです。
  私はバイオリンなのでブラスバンドには必要ないのですが、私の人事調書を見て、慶應のワグネル・ソサィエティーでコンサート・マスターをやっていたということから、「指揮をやってくれますか」と頼まれ、「マーチぐらいなら」ということで、ブラスバンドの指揮者になりました。
  その後、銀行は合併で第一勧銀になっていましたが、1973年、私に一緒に弦楽合奏をやりたいという人が出てきて新たに「第一勧銀弦楽合奏団」が誕生しました。やがてそこに吹奏楽団の方からフルートとかクラリネットなど管楽器奏者が集まってきて、1988年に「第一勧銀管弦楽団」が誕生しました。

★みずほフィルハーモニー
 「みずほ銀行」のスタートは2001年でしたが、「みずほフィルハーモニー」の方はそれより前にできてしまいました。みずほ銀行は、第一勧銀、富士銀行、日本興業銀行の3つが一緒になってできた銀行です。先に述べたように、この中で第一勧銀には管弦楽団があったのですが、富士と興銀にはありませんでした。しかし富士と興銀にも大学時代にオーケストラを経験していた人たちがたくさんいて、彼らは演奏したくてしょうがなかったのです。
 それで1999年の暮れに彼らに集合をかけたところ、60~70人が集まりました。旧第一勧銀の指揮者が棒を振り、そこで初めてブラームスの交響曲第4番の譜面を配り、初見でやってみようと演奏を始めたところ、第1楽章から第4楽章まで通して演奏できたのです。これなら行けるということになりました。
 以来、「みずほフィルハーモニー」は年に2回の定期演奏会を行ってきて、今年1月には第40回の定期演奏会を行いました。

★シニア・アンサンブル・ワグネル
 慶應のワグネル・ソサィエティー・オーケストラのOBは、それぞれあちこちで演奏活動をしていたのですが、「シニアだけで小規模のオーケストラを作ってみたい」という話が出ました。これを言い出したのは、私の1年先輩でフルートの名手だった人です。
 私が属している「みずほフィルハーモニー」は、今も団員が120名ぐらいいる大所帯です。非常に大きな曲、難しい曲を演奏するのですが、私は、モーツァルトとかベートーベンとかバッハといった古典もやってみたいなと思っていました。ですから、先輩が言い出したそのシニアのオーケストラの趣旨に賛同しすぐに入団しました。それが「シニア・アンサンブル・ワグネル」です。これが2017年のことで、1年後の2018年に第1回の演奏会を行いました。ところがその先輩が病気になり、私が後を引き受け代表となりました。発足から5年経ちましたが、昨年12月までに8回の演奏会を開催しました。
 このように私の演奏活動は現在、「みずほフィルハーモニー」と「シニア・アンサンブル・ワグネル」の両方を掛け持ちでやっている状況です。
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 父親が初めてバイオリンを買ってくれた1947年から数えると、現在75年経っていることになります。75年も演奏しているのだから相当弾けるのではないかと思われるかもしれません。反対に、75年もやってこんなものかと思われるかもしれません。それほどバイオリンという楽器は難しいし、奥が深いと思っています。取り組むにはまことにいい対象なので、これからもずっと弾いていきたいなと思っています。

★本日の演奏曲
①「愛のあいさつ」/エルガー
②「タイスの瞑想曲」/マスネ
③「見上げてごらん夜の星を」/永六輔・いずみたく
※アンコール曲:「ハンガリー舞曲第5番」/ブラームス

★金澤洋氏のロータリー歴
1995年 東京新橋ロータリークラブ入会
2005年 同 クラブ会長
2010〜11年 第2750地区千代田グループ ガバナー補佐
2018〜19年 第2750地区 地区研修委員
2022〜23年 「ロータリーの友」地区代表委員
2022〜24年 ガバナー会 事務局長