卓話概要

2024年01月30日(第1844回)
日本体育大学3年生
大谷友哉氏

トライアスロン選手大谷友哉の世界への道

★プロフィールと戦績
 私は2002年12月生まれで、現在21歳、大学3年生です。身長163cm、体重53kgと小柄です。
 出身は愛知県新城市で、3人きょうだいの末っ子です。兄・姉もトライアスロン経験者で、姉は現役のガールズケイリン選⼿です。県立豊川工業卒業後、日本体育⼤学に入学して、トライアスロン部に所属しました。元々は水泳選⼿で、中学時代は県大会で準優勝しました。姉がトライアスロンを行う姿を見て、トライアスロンに転向し、現在競技歴9年目です。
 これまでの主な戦績は、以下のとおりです。
2019 年 全国高校生選手権 優勝
2022・2023 年 全日本大学選抜選手権 優勝(2連覇)
2023 年 日本学生選手権 優勝
2023 年 アジア U23 選手権出場 19 位(初の日本代表)
2023 年 日本スプリント選手権 4 位
2023 年 日本選手権 19 位
ワールド・トライアロスン・ランキング 514 位(2023年12月現在)

★トライアスロンの歴史と概要
 トライアスロン競技は、1974年にアメリカで誕生しました。当時はSwim 3.8km/Bike 180km/Run 42.195kmでしたが、いま私が取り組んでいるオリンピック・ディスタンスは、それぞれ1.5km/40km/10kmとなっています。
 国内競技者は約3万⼈で、そのうち学生競技者は約1,000名です。毎年10月にお台場で開催される日本選手権には、男⼥それぞれ約60名が出場しています

★いちばん⼤切なのは「自己管理能力」
 私は、トライアスロンにいちばん大切な力は「自己管理能力」である、と考えています。
 トライアスロンには3種目あって、お金と時間が掛かってしまうので、それをどうコントロールしながら行動するか、というのが大事になります。

  • 1週間のトレーニング時間は3種目合計、約30~35時間。
  • 消費カロリーは約4,000kcal(一般成人男性基礎代謝量、約1,500kcalの2倍以上)。
  • ロードバイク1台約150万円、さらに3種⽬分のコストが掛かる。
  • 五輪や世界選手権出場のために、海外ポイントレースを転戦しなくてはならない。
    以上のようなことを、自分で管理していく能力が必要になります。
    また、レース中における「自己管理能力」については、
  • 3種目の自他の得意・不得意を見極めることで、格上の選手に勝つことができる。
  • 集団走で出力を30%削減し、体力を温存。
  • 天候や潮の流れなど、自然の特性を見極め、パフォーマンスを最大化。

    ★大谷友哉の「強み」と「課題」
    自分の得意な点は、次のようなことです。
  • 海で特に力を発揮する、スイム先行型
  • 体重の軽さを活かした、軽快なランニング
  • とにかく故障しない、丈夫な身体
    逆に自分の課題は、
  • 軽量によるバイクの絶対的なパワー
  • バイクへの時間とお金の投資
  • スイムの絶対的な泳力


★課題を解決するために
 では、その課題を解決するためには、どうしたらよいか。
 まず、「各種目」については、

  • スイム/プールでの400m自由形のタイムを10秒短縮させる
  • バイク/筋肉を増やす。拠点を変えて外乗り機会を増やす
  • ラン/トラック3,000mのタイムを30秒短縮させる
    次に「全体マネジメント」については、
  • 生活/週35時間練習、1日8時間睡眠の確保
  • 環境/拠点の変更、機材のアップデート
  • レースプラン/海外でも常に先頭集団に残り続ける


★見据える目標
 私は、オリンピックにこだわりすぎず、世界のトップを目指していきたいと考えています。
そのためには、目の前の目標を1つ1つしっかり達成していくことが重要だと考えています。
 次に掲げたことが、現在自分が考えている目標です。
2024 年 日本選手権8位入賞、ワールドランキング 300 位以内
2025 年 日本選手権3位、ワールドカップ出場
2026 年 ワールド・トライアスロン・シリーズ(WTCS)出場(世界トップ約50名が出場する年間ツアーレース)
2027 年 世界トラインスロン選手権出場(WTCS上位5名が出場できる世界最高峰レース)